ロボスフットボールクラブ日報、週報、いや月報?季報?年報かも

横浜市で活動しているロボスフットボールクラブです。クラブのスローガンはSUSTAINABLE FOOTBALL。好きなサッカーを長い人生で、ずっと楽しんでもらえるように。横浜/保土ヶ谷/旭/戸塚

【JY】大事なことは、選手が教えてくれる

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4月15日(月)JY(ジュニアユース)

ロボス・ラコリーニャス トレーニング。

 

最初に行うゲームは人数を3チームに分けて1チーム休みながらというローテーションでやったのだけど、どうも判断が遅く準備も悪く、繋がりもない。

なのでまぁいくつかのことを指摘したり問いかけたりという流れになったのだけど、その後にドリ練やヘディングゲームなどを挟んだ後、最後に3チームではなく2チーム分けにして人数多め、スペースもない状態でのゲームを。

フットサルコート一面よりやや広いくらいのスペースでの、8v8。

 

当然、スペースが狭くなるわけだから余裕もなくなるしボールが来た時の時間もなくなるから、最初のゲームよりもさらに雑になってガチャガチャしてしまうのかなと思っていたんだけど

 

全くの逆で

さっきよりもスペースもゆとりも明らかにないはずなのに、相手の寄せは見えていて巧くいなせてるし、狭い局面をグループで巧く早く崩せてるし、相手ラインの高さ次第では、裏へのスルーパスも狙えてるし実際に通せてるし。

局面局面でのアイデアとアドリブと身のこなしが、最初のゲームをやっていたのとはまるで別人の集まりかのように、次々にすいすいと局面をすり抜けて相手を崩していく。

守備の寄せも、夢中になってるぶん、さっきよりもめちゃ速い。

 

あぁ、気づくの遅すぎた。申し訳ないことした…と、思ったわけです。

つまり最初のゲームはスペースに余裕があったから時間にも余裕がありすぎて、そりゃ早く判断する必要もなければ味方同士が早く繋がっておく必要もない。

狭い局面も少ないから、あえて何か工夫するまでもない。

そりゃ、遅くなるわなと。

 

対して今、目の前で繰り広げられている最高に面白いフットボールは、スペースがない、時間もない、余裕を持って前を向ける場面なんて、まずない。相手の寄せも速い。

だからこそ、相手がいるから咄嗟に動けてる。相手の足が見えていて、それに対して考える間もないままに、みんな、体が勝手に動いてる。

大事だからもう一回言っとく。みんな「咄嗟に」動けてる。

 

相手よりも先に動ける早さ、相手よりも先にボールに触れる位置にいることで生み出せる早さ。これはドリ練と「頭の中」に刺激をぶつけ続けた成果。

相手の寄せが速ければ速いほどに彼らはそれを利用してそこをすり抜け切り抜け崩していけるまでに、技術とアイデアと味方との繋がりが頭と体と感性に染みついてきてるんだということに、この日初めて気づいたわけです。

遅いなー、気づくのが。ダメなコーチだ俺は。

 

だから、最後に彼らに謝りました。ゴメン、反省してるって。

みんな、すごく巧くなってるよなって。

相手のいるところで何ができるか、が巧さの指標。それが、この日彼らが最後に行った狭い大人数のゲームで、見事に表現してくれてた。

ドリとスルーパスと3人目とスルーとワンツーとミラーと急なストップをうまく織り交ぜながら、わー、このゲームずっと見ていたい、これならお金取れるぜ…ってゲーム。

 

ある1年生は、ゴール前の狭いスペースの中、ダレッサンドロの代名詞「ラボバ」(ググれ)のモーションで、いきなりのシュート。つまり足をボールから下ろして地面を蹴ったその反発力を使って、ノーモーションでシュートを打った。あんなことするヤツ、コーチ人生で初めて見たもん。

もちろん本人無意識。一切考えてない。だから最高なの。

それくらい咄嗟に動けるしなやかさと身のこなし、そしてそれを表現できる技の引き出しが増えているということ。

 

選手達が何を求めているのか、選手達が今どういうことを練習したいと思っているのか、選手達が今どれくらいのことが出来て、どれくらいに自信を持ち、そしてまだ出来ないことはなんなのか。

それは全部、選手が教えてくれる。

 

コーチがやりたい練習ではなく、今、目の前にいる選手達に対して「やった方がいい」練習を夢中でやらせることができるコーチが、本当の良いコーチなんだろうなと、、

それも、この日の彼らから改めて教わったのでした。

 

日々、気づき気づかされ、反省と自己嫌悪と喜びの毎日。

それも全部、選手のおかげだ。