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横浜市で活動しているロボスフットボールクラブです。クラブのスローガンはSUSTAINABLE FOOTBALL。好きなサッカーを長い人生で、ずっと楽しんでもらえるように。横浜/保土ヶ谷/旭/戸塚

彼らに出会えた幸せ 〜 U-8・レコスリーグ開幕

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4/07(土)【 ジュニオルス・2年生 】

『レコスリーグ・開幕戦』(東京横浜ドイツ学園)

 

新年度スタートしてさっそく、まずは新2年生のレコスリーグから。
クラブ名が変わり、LOBOS として臨む初めての試合。

レコスリーグ、U-8カテゴリーは今期からレギュレーションが変わり、5人制で10分x4本のクォーター制。そしてそれぞれの選手が、必ずどこかのクォーターで絶対にフル出場しないといけないルール。ゴールキックも「ドリブルスタート」をOKにするなど、子ども達の育成と発達を考慮した上での、素晴らしいレギュレーション。

こういう考え(育成の哲学)が、日本全国で当たり前にならないといけないとも思う。
だけど現実は…こういう考えに頭が至らない、それどころか自身の哲学すらない人がほとんどだから、悩ましいのだけれど。

ということで
うちの2年生は人数が多いので、2チーム出し。
AチームとBチーム、現時点でレベル別にがっつりと分け、2面あるコートで同時に試合。

ジュニア年代でAとBをどう分けるかはクラブや指導者によって様々な考えがあるだろうけれど、均等になるようにシャッフルして…という方法は、一見、見栄えが良い分け方に見えるけれど、僕はそのほうがよっぽど残酷だと思ってます。

均等に分けると、結局は2〜3人の「目立つ子」がそれこそ目立ってしまい、他の子の分までその子達が全てやってしまう。やれてしまう。俺がみんなの分までやらなければ!という心持ちでやる子もいるから、それがだんだん負荷になって、試合終盤には心も身体もスタミナが切れてしまったり。

その点、現状においてのレベル別で分ければ、自分のレベルに応じた「味方」の中でやれるから、誰もが主役になりやすい。
Aの子達はお互いの高いレベルの中で揉まれてさらにレベルアップできる相乗効果が見込めるし、いわゆる「B」に配属された子達も、自分が頑張れば主役になれる。目立てる。
実際この日も、いつになくそれぞれが目立つシーンが多々あって、実際ゴールを決めた子だっていたわけで。

なのでうちでは(少なくとも僕は)2チームに分けて試合に臨むのであれば、その時点でのレベル別でちゃんと分けてあげたほうが絶対にいいと思ってます。

あくまでも現時点でのもの。一年後、いや数ヶ月後には、このメンバー分けは相当入れ替わってるはずだし。

 

そんなこの日。前置きが長くなったけれど、AコートもBコートも、ハラハラな試合展開でどっちも盛り上がってたよね。

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自分はAチームの監督としてベンチに入っていたのでAの話をしますが、先制され、でも追いついて、その後は両チームが一進一退。チャンスもピンチも目まぐるしく起こり、そのつど歓声が上がり、雰囲気も最高だった。

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この試合で選手達が見せてくれた「試合に入り込む姿」は、これまでで最高のもの。間違いなくそう言い切れるほどに、素晴らしかった。

10分を終えて帰ってきたら、選手達もテンションがかなりハイになっていて、僕が話し始める前に、お互いで勝手に喋り出す。
自分達が主役。自分達の試合。自分達の力でこの試合を勝ち取りたい、マジ勝ちたい!というあの子達のパッションが溢れ出して、ずっとこぼれ続けていたあの光景に、僕は素直に感動した。

新年度の最初、いきなりこんな感動的な試合が見られるとは。こんなに心を揺さぶられるとは、夢にも思っていなかった。
しかも、たった7歳8歳の子達に…!

最後のクォーターでついに失点。1-2となったけれど、決して諦めず、最後までゴールを目指す姿。抜け出されてあわやまた失点!というピンチには、入れ替わり立ち替わりで次々に戻ってきて、身体を張ってゴールを守り、ボールを奪い、勇気を持ってまた仕掛けていく。

ユニフォームを引っ張られても、倒れず怯まず相手をそのまま引きずりながら戦い、抜け出されたピンチには、最前線から一目散に戻って体を張る。一人だけじゃない。相乗効果がさらなる連鎖を生み、気づいたら全員が、そんなフットボーラーの姿へと確変を遂げていた。

そうかと思えば「スッ」と、冷静にパスをつないだり。

Oh、早くも少し大人になりかけてるぞ。
「僕はこれ(例えばドリブル)しかできません。これが武器なんです!」という、ジュニアにありがちなアンバランスな姿ではなく、すでにこの年齢で、勝つためにBestなことを選んでいこうとしてる。大人への坂道を、もう登ろうとしてる。

こんな2年生は、うちのクラブ史上でも…なかなかいなかったかもしれない。

「この年齢ならば、まだこれくらいでいいだろう」なんて勝手に定めてしまっていたこちらの基準を
「うちらもっとできるよ、もっといこうぜ」と、彼らが上げてくれる。

そんな試合でした。惜しくも追いつけず1-2で敗れたけれど、新年度の最初に、そしてクラブとしての新しい門出の試合に、本当にステキな試合をプレゼントしてくれたあの子達に、もはや感謝しかない。想い出に残る一日になりそう。

隣ではBチームのメンバー達が、やっぱり熱い試合を見せてくれていたみたい。何度も歓声が聞こえたしね。
詳しくは、きっと松永コーチがBlogで報告してくれるでしょう(頼むよ)

 

余談
クラブに入ってまだ3ヶ月、でも今やエース級の活躍を見せる子がいるんですが

1点差を追い上げる後半に見せた獅子奮迅のドリブル突破、この時の彼の顔を見てください。

 

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痺れる。これぞフットボーラー。

 

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惜しくも敗れた直後、悔しくて一人で座り込んでた姿。


こういう子が、ステージを駆け上がっていくんだろうなとも思う。

彼に限らず、この子達に出会えた幸せを感じてます。