過去最高、でも … 〜 U-10・県大会
1月6日(日)
第45回日産カップ争奪・神奈川県少年サッカー選手権」
(鎌倉市立深沢小学校)
県大会。ケンタイカイ。公式戦。コウシキセン。
この響きが本当に嫌い。ただでさえ大人の過干渉と無駄な一喜一憂が多いこのジュニアサッカー界で、この「コウシキセン」という響きが、大人の理性と自制心をさらに破壊しダメにする。
全員揃って本部に挨拶に来ないとダメ、インナーの色が少しでも違うとダメ、その指摘をする時、本部のあのおじさんの顔は「見つけた!」とばかりに、とても嬉しそうな顔をして、子どもを追いつめていた。うちだけじゃない、相手チームの子も被害に遭っていた。試合直前に着替えさせられる女の子の気持ちとか想像できないんだろうか。あー嫌だ。思い出すだけで胸糞悪い。
「コウシキセン」になると見境がつかなくなり異様にテンション上がるダメな大人については、また今度書きますね。
まぁそんな試合なので
いつも早貴コーチに書いてもらう、手のひらのおまじない。
何を書くかは彼女に全て任せているのだけど、この日、彼女が僕の手のひらに書いてくれたのはこれでした。
やっぱりやつはわかってる…そして、こちらの心を見事に見透かしてる。
「お前こそ、今日は平常心で子ども達に接するんだぞ」というメッセージ。
高校時代に全国の舞台に3度も出ているだけあって、こういう試合では何が大切かということを彼女は肌でわかってるんだよね。
ハイ、わかりました…!とひれ伏すしかない。さすがうちの影ボス、ラスボスなのでした。
過去最高、というくらいに熱い試合。彼らが勝手にそうしてた。こちらが焚きつけることもなく、この試合は熱く戦う舞台なのだと彼ら自身で設定を置き、キックオフから試合終了まで気持ちと技術を相互作用させながら、素晴らしい試合を見せてくれました。
こんなにチャンスメイクを多くする試合も珍しい。相手も強度のあるチームだったけれど、ボールを奪い合うバトルで負けず、局面と局面をくぐり抜け、崩し、スルーパスを通し、ドリブルでエリアに侵入し続けて、決定機をあれだけ多く作り出した。
ただ、打てども打てどもシュートはバーとポストに当たり、GKのファインセーブにも防がれ、ゴールが奪えない。
前半に先制したものの、そうして決定機を逃し続けてる間に何となく予感するものがあり…
訪れたこの試合最大のビッグチャンス。完全に崩したので、シュート打つ前から俺ガッツポーズをしてたんだけどまさかのそのシュートもポストにカーン…
その直後、相手にどかーんと蹴られたボールがCBの頭上を越え、相手のエースに決められて同点。
1-1、その後のPK戦で敗れてしまった。
「中央大会、たぶん行くやろ」とかなり自信を持っていたんだけど、その予定はサッカーの神様に打ち砕かれて終わりました。悔しくて泣いていた子も、数人いた。
サッカーは恐ろしい。あれだけボールを握り、決定機をあれだけつくり出しても勝てない日は勝てない。
手のひらに書かれた《平常心☺︎》のおかげで自分も熱くなりすぎずに試合に臨めたけれど、あれだけシュートを外し続けた後半、もっともっと彼らを信じて落ち着いて、ベンチでゆっくりコーヒーでも飲んでいたらシュート一本くらいは入っていたんじゃないかとか…悔しすぎて、そんな自己嫌悪に襲われる。
ただ、彼らが見せたサッカーは間違いなく違いを見せたし会場を盛り上げまくったし、ギャラリーが多かったあの会場にいた人たちの記憶には間違いなく残ったと思うので、そこは彼らをとことん称賛したいと思ってます。
だからこそ、これからがまたすごく楽しみになってきた。魅力的なサッカーを、彼らがまた昇華させてくれそう。応援して下さった皆さん、ありがとうございました!
以下、早貴コーチがアップしてくれたsakistagramからの画像でお楽しみ下さい。
やっぱりだいぶ文章力が上がってんなー。彼女にもブログデビューしてもら…
(これ言うといつも怒られる)