丘の上のアドリブラー
4月22日(日)【ジュニオルス・U-8】
vs ACラゾーレ
(横浜市内グランド)
“ la colina “(スペイン語で 丘の上、の意)
今年度からスタートした弊クラブのジュニアユース(中学生)カテゴリーの名称は
【 ロボスフットボールクラブ・ラコリーニャス 】とつけたんですが、そのラコリーニャスは、スペイン語の la colina から。
群れから離れ、丘の上に立つ若き狼(lobo)という意味。
クラブの本拠でもある保土ヶ谷区は、もともと横浜市内でも標高が高い場所にある。うちの卒業生達が通う某中学校は横浜市で一番標高が高い中学校らしいし、よく練習で使うサニーFFも、おそらく市内で一番の標高にあるコート。高台の上にあり、ランドマークなどの夜景がバッチリ見えて、夏の花火大会なんかは最高だしね。
そんな意味もあって、クラブ名称に「丘の上」と入れたのは、我ながら上手くつけたなと(自画自賛)
この日はその ” ラコリーニャス ” ではなく小学生(ジュニオルス)U-8の試合だったけど、
やはり、試合会場は高い高い場所にあるグランド。駅から歩いて、坂とか階段とかを登って登って登り倒してヘトヘトになりながらようやく、丘の上にある試合会場に到着。
子どもたち命名・地獄の坂
試合ごとに成長していく「丘の上のアドリブラーたち」が、この日はどんなプレーを見せてくれるか。その楽しみがあるから、丘への登山も苦にならなかったのでした。
(でもやっぱり疲れた)
抜け出し〜シュートまでの4連写
この学年はキックに長けてる子が数名います。
キックができるというのは、当たり前だけどサッカーにおいてとても重要な要素。
その能力がこの段階で長けているということは、彼らがいつも練習時間より早く来て、自分達で勝手にシュートゲームを始めてる日常があって、そこからの賜物なんですよね。
やろうと思ったことしか上達しないし、自発的にやることで得られるものは果てしなく大きい。遊びの中から自分の形を見つけ、自分の中での「ほど良さ」を見つけていく。
いつか遊びがモノをいう、と誰かも言っていたけれど、子ども達を見てると、本当にその通りなんですよね。
話は逸れたけれど
試合では、相手との相性だったり、ピッチの広さや状態との相性を鑑みて、彼らへ伝えるコーチングの内容が決まってくるわけで
上述したようにこの子達はキックの能力に長けていて、もちろん相手を抜く力だったりボールを運ぶ力もあるので「蹴れるし持てるし運べるし」という状態で攻撃の始まりを迎えられる。だから、ゴールキックだったり、相手からボールを奪ったところからの「攻撃の始まり」で、いくつも選択肢が持てる状態でゲームができる。これはとても大きなこと。
だから、彼らに対してはその「攻撃の始まり」のところでの声がけが、多岐に渡ってくるわけです。
で、この日テーマとしてピッチサイドから彼らに投げかけたのは
「場所を取っていく」ということ。
あいつがボール持ったってことは良いボールが来るんじゃないか?なら相手より先に良い場所を取ってしまおう
サッカーは場所を取っていくスポーツ、という側面もある。パスで取る、ドリブルで取る…何でも良いけど、相手より先に、相手が気づいていない場所、相手が届かない場所を取っていくこと。今日はその練習を。
次第に良い場所を取り始め、ミスもあるけれどそこにボールが通ることも増え、仲間が場所を取っていく動きを活発にし始めることで、これまでボールを見ることしかできなかった子の顔が、次第に上がっていく。
しまいには、パスのパの字も頭になかったような子から、良いタイミングで場所を取った仲間に、スッとパスが出たりとかも。
一試合でも必ず成長できる。それをまた実感した試合。
それにしても暑かったなー。みんなよく頑張りました。
【番外編】木の上のアドリブラー
試合前、ずっと木の上にいて(こっちの方が落ち着くらしい)
そうかと思えば隣のフットサルコートのフェンス(7〜8mくらい)のてっぺんまで登り切り、そこで練習してた大学生達を唖然とさせ、女子マネ達をキャーキャー言わせる色男ぶりを発揮
試合が始まれば、また千両役者ぶりを発揮し
試合が終わればまた一目散に木の上へと走り、一人でハイチュー食べてる
彼のようなトムソーヤの心を丸くさせないように、僕ら大人は邪魔せず、お節介せず、先回りせず、、ですね。